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藤沢市(ふじさわし)は、神奈川県の湘南地方に位置する市。湘南地域の中では最大の人口(約43.6万人)を有し、相模湾に接する。
住宅・観光・産業・文教都市、景観行政団体。全国的に有名な江の島(江ノ島)、片瀬・鵠沼・辻堂海岸を有し観光都市としての性格も併せ持つ「湘南」の中心都市。1940年(昭和15年)市制施行。保健所政令市に指定されており、人口は政令指定都市である横浜・川崎・相模原の各市に次ぎ県内4位(約43万人)である。全国の市では39位(2020年1月1日現在の法定人口)。
藤沢市内の駅では、JR、私鉄(小田急・相鉄・江ノ電)、地下鉄(横浜市営地下鉄)、モノレール(湘南モノレール)の駅が存在し、比較的交通の利便性が高い事から、東京・横浜の通勤・通学圏として発展し、湘南海岸の温暖且つ穏やかな気候を求める人々やサーフィンなどマリンスポーツ愛好者など、良好な自然・住・教育環境を求める人等により第二次世界大戦前より人口が増加し続けている。
江戸時代には鎌倉仏教の一つである時宗総本山である清浄光寺(遊行寺)の門前町として、東海道の6番目の宿場町・藤沢宿、また江ノ島詣の足場として栄え、その姿は歌川広重の東海道五十三次にも描かれている。
明治時代-第二次世界大戦の間、気候も温暖であることから、南部の鵠沼・片瀬地区は明治時代中期より日本初の計画別荘地として開発され、大正期以降、皇族や政治家、数多くの学者や文化人などが居を構えた事で、別荘地・保養地・避暑地として発達し、芥川龍之介、武者小路実篤、岸田劉生ら多くの文化人の創作活動の場となった。
第二次世界大戦時は艦船・地上基地のレーダー技術者養成として、海軍電測学校が市内に開かれた。また、航空用電波兵器・光学兵器整備訓練教育を実施する藤沢海軍航空隊が開隊され、藤沢空と電測学校の連携を図った。
第二次世界大戦後は東京のベッドタウン化が進み人口が急増すると共に、JR(東海道本線、湘南新宿ライン、上野東京ライン)、小田急(江ノ島線)、江ノ電の3つの鉄道が集まる藤沢駅を中心に商業施設が集積している。また、慶應義塾大学(湘南藤沢キャンパス(SFC))をはじめ、湘南工科大学(湘南キャンパス)、多摩大学(湘南キャンパス)、日本大学(湘南キャンパス)を有する文教都市でもある。市民の自主的な文化活動も活発で、1951年(昭和26年)には「藤沢市展」が発足し、1973年(昭和48年)には全国初の市民オペラ「藤沢市民オペラ」が開催され、今日まで続いている。さらに1992年(平成4年)から藤沢オペラコンクールもスタートし、若手オペラ歌手の登竜門に位置づけられるようになった。一方で市内には博物館・美術館を名乗る施設こそないものの、蒐集品展示施設としては1974年(昭和49年)開設の藤沢市文書館(市町村レベルでは日本初)や湘南台文化センター子ども館、2016年(平成28年)開設の藤澤浮世絵館があり、博物館の性質が強い施設としては県営の交通展示館(辻堂海浜公園内)、民営のいすゞプラザが挙げられる。
市の南部に位置する鵠沼海岸は、古くより海水浴場が開かれ、現在は片瀬西浜・鵠沼海水浴場として年間来客数300万人を超す日本一の海水浴場として知られ、日本におけるサーフィン(諸説あり)、ビーチバレー発祥の地である。片瀬東浜海水浴場は、明治初期から外国人による海水浴が行われた伝統を持つ。また、江の島は源頼朝祈願により祀られた江ノ島弁財天の参詣地として賑わい、1964年(昭和39年)開催の東京オリンピックではヨット競技会場(湘南港)に選ばれ、また、2020年開催の東京オリンピックでもセーリング競技の開催地に選ばれた。現在でも夏季や初詣時期以外においても年間を通じ約1,200万人もの観光客を集める湘南随一の観光地である。市の海岸部(片瀬・鵠沼・辻堂海岸、江の島)はヨット、サーフィン、ボードセーリング、ビーチバレー等マリンスポーツ、海水浴、釣り、ビーチコーミング、新江ノ島水族館等の一大マリンリゾート地であり、アメリカ・フロリダ州マイアミビーチ市と姉妹都市となっていることから「東洋のマイアミビーチ」と度々称される。
市北部は湘南台を中心とした地域である。湘南台駅が小田急(江ノ島線)、相鉄(いずみ野線)、横浜市営地下鉄、計3路線が接続しており、その利便性から乗換駅として、また慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の玄関口として発展している。また、いすゞ自動車をはじめとする大規模製造工場と関連工場がある。ちなみに藤沢市の工業は製造品出荷額等において神奈川県下では横浜市、川崎市に次ぐ第3位である。
一方南部JR東海道線沿線に進出していた関東特殊製鋼や武田薬品工業(2006年(平成18年)3月)など撤退があった。このため、産業・工業都市としての再興政策を積極的に行い、関東特殊製鋼跡地は辻堂駅前と言う立地条件を生かしてを整備する湘南C-Xプロジェクトなどの振興策を開始し、武田薬品工業の自社工場跡地は2018年4月に湘南ヘルスイノベーションパーク (湘南アイパーク)となった。また、2009年(平成21年)までに撤退が完了している辻堂元町のパナソニック関連工場跡地では、太陽光発電や家庭用蓄電池などを大規模に配備した新しい街を作る「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)構想」が発表され、2014年(平成26年)に街開き(一部完成)を迎えた。
神奈川県のほぼ中央南に所在し、相模湾に面している。旧東海道より南側は湘南砂丘地帯と呼ばれる海岸平野で、北側は相模野台地及び高座丘陵となっているが境川および引地川からの起伏は大きくない。南東部は片瀬山と呼ばれる三浦丘陵の西端部となり、その一部は孤立して江の島となる。江の島は市の最南部。